【新発想】イワタニ「イザまる」を徹底解剖|カセットコンロ×カセットストーブは本当に使えるのか?

カセットコンロとカセットストーブを、1台で使い分ける――。
イワタニから登場した新商品「イザまる」は、これまで別々に用意するのが当たり前だった調理用のこんろと暖房用のストーブを、ひとつにまとめた新発想モデルです。
電源不要のカセットガス式で、日常の卓上調理から寒い時期のスポット暖房、さらには備えとしての活用まで幅広く対応。とはいえ、「実際の使い勝手はどうなのか」「普通のカセットコンロやストーブと何が違うのか」と気になる方も多いはずです。
本記事では、イワタニ「イザまる」の特徴や仕組み、使い方、安全性、向いている人のタイプまでを整理しながら、この1台にどんな価値があるのかを詳しく解説していきます。
ショウそれではまず、イワタニ「イザまる」がどんな製品なのか、基本情報から見ていきましょう。
イワタニ(Iwatani)「イザまる」とは?


イワタニ「イザまる」は、カセットコンロとカセットガスストーブの2つの役割を、1台で切り替えて使える新しい発想のガス機器です。
付属ユニットを付け替えることで、調理用のこんろとしても、暖房用のストーブとしても使用できる設計になっています。



電源不要のカセットガス式を採用しているため、日常使いはもちろん、停電時や非常時にも対応できる点が大きな特徴!
製品概要|こんろ&ストーブの1台2役モデル


「イザまる」は、本体に用途別のユニットを装着して使い分ける構造を採用しています。
使用シーンに応じた切り替えが可能
- ごとく付きしる受けを装着
→ カセットコンロとして調理が可能 - ストーブユニットを装着
→ カセットガスストーブとして暖房に使用
※どちらか一方を装着して使用し、同時使用はできません。
基本構成(セット内容)
- カセットこんろ本体 ×1
- ごとく付きしる受け ×1
- ストーブユニット ×1
この3点がセットになっており、購入後すぐに両方の使い方ができます。



調理と暖房、「別々に用意する必要がない」という点が、従来のカセットコンロやストーブにはない魅力です。
商品名「イザまる」の由来


「イザまる」という商品名は、
「イザという時」の「イザ」と、
イワタニ製品で使われてきた「性能の良さを発揮する“まる”」を組み合わせて名付けられています。
この名前には、
- 日常使いでも
- もしもの場面でも
- 状況に応じて役立つ存在でありたい
という製品コンセプトが込められています。
実際に「イザまる」は、調理と暖房の両方を1台で担えるため、普段使いから備えまで無理なく取り入れられる設計になっています。
「まずは動画で、イザまるの“切り替えイメージ”を確認してみてください。」



次の章では、「カセットコンロとして使った場合、何ができるのか?」について、具体的に見ていきましょう。
カセットコンロとしての特徴


「イザまる」は、付属のごとく付きしる受けを装着することで、一般的なカセットコンロと同じ感覚で使用できます。
卓上に置きやすいコンパクト設計で、日常の調理にも無理なく取り入れられるのが特徴です。
ごとく付きしる受けでできること


ごとく付きしる受けを装着すれば、鍋やフライパンを使った調理が可能になります。
- 卓上での簡単な調理に対応
- 鍋底直径20cmまでの鍋が使用可能
- 2〜3人分の調理にちょうどいいサイズ感
カセットガス式のため、火力調整や点火も通常のカセットコンロと同様に行えます。
イワタニ専用アクセサリーに対応


「イザまる」は、イワタニ製カセットフー専用アクセサリーにも対応しています(一部商品を除く)。
- 焼肉プレート
- たこ焼きプレート
- その他専用調理プレート
調理の幅を広げられるため、普段の食事だけでなく、メニューのバリエーションも楽しめます。



次は、ユニットを付け替えて使用する
「カセットストーブとしての特徴」を見ていきましょう。
カセットストーブとしての特徴


「イザまる」は、ストーブユニットを装着することで、カセットガスストーブとして使用できます。
赤熱部から放射される遠赤外線により、足元や手元を中心に暖めるスポット暖房として活躍します。
電源を使わず、スイッチ操作だけで使える点も大きな特徴です。
遠赤外線によるスポット暖房


ストーブユニット装着時は、遠赤外線の放射によって身体をじんわりと暖めます。
- 暖房の目安:木造住宅で約4畳、コンクリート住宅で約5畳
- 部屋全体というより、近くを効率よく暖める設計
- カセットガス1本で約2時間25分の連続使用が可能
短時間の暖房や、寒さを感じやすい場所での使用に向いています。
天板を活かした使い方


ストーブユニットの天板には、やかんなどを置くことが可能です。
- 湯気による簡易的な加湿
- 調理済み料理の保温
※使用環境によってはお湯が沸かない場合があり、また天板は高温になるため、取り扱いには注意が必要です。



ここからは、
なぜ「カセットガス式」が使いやすいのかという点に注目していきます。
カセットガス式のメリット


「イザまる」が使いやすい理由のひとつが、カセットガス式を採用している点です。
電源や配線を必要とせず、思い立ったときにすぐ使える手軽さがあります。
電源不要で扱いやすい


カセットガス式のため、コンセントや電池は不要です。
- 停電時でも使用可能
- 設置場所を選ばず使える
- 点火・消火はつまみ操作のみ
電源環境に左右されないため、日常使いはもちろん、非常時にも対応しやすい仕様です。
入手性と取り扱いのしやすさ


燃料には、一般的なイワタニカセットガスを使用します。
- 入手しやすく、買い足しが簡単
- 交換時に手が汚れにくい
- 灯油のような保管やニオイの心配が少ない
扱いやすさの面でも、ガス式ならではのメリットがあります。



次は、使用時の安心感につながる
「安全装置と安心設計」について見ていきましょう。
安全装置と安心設計について


「イザまる」は、室内での使用を想定し、複数の安全装置を備えた設計になっています。
カセットガスを使う製品だからこそ、安全面への配慮がしっかり盛り込まれている点も特徴です。
4つの安全装置を搭載


本体には、以下の4つの安全装置が搭載されています。
- 不完全燃焼防止装置
- 燃焼状態に異常が出ると、自動的にガスを遮断
- 立ち消え安全装置
- 風などで火が消えた場合、ガスの流出を防止
- 転倒時消火装置
- 本体が倒れた際に自動で消火
- 圧力感知安全装置
- ガスボンベの圧力異常時にガスの供給を停止
複数の安全機構を組み合わせることで、使用時のリスクを抑える設計になっています。
室内使用時の注意点


安全装置が搭載されていても、正しい使い方が前提になります。
- 必ず換気を行いながら使用する
- 使用中・使用後は天板やガードが高温になる
- 指定されたユニットを正しく装着して使用する
基本的な注意点を守ることで、より安心して使用できます。



ここからは、
初めて使う場合でも迷わない「使い方の基本」を確認していきましょう。
使い方の基本(初めてでも迷わない)


「イザまる」は、基本的な使い方を押さえておけば、初めてでも戸惑いにくい設計です。
ここでは、使用前に確認しておきたいポイントを簡潔にまとめます。
カセットガス(ボンベ)の取り付け方
カセットガスは、イワタニ製品でおなじみのマグネット方式を採用しています。
- ガスボンベを差し込み口にセット
- 「カチッ」と音がするまで押し込む
- 点火つまみを操作して着火
無理に押し込む必要はなく、正しい向きでセットすれば自然に装着できます。
ユニットの取り付け・取り外し
使用目的に応じて、ごとく付きしる受けまたはストーブユニットを取り付けます。
- 必ずどちらか一方を装着して使用
- 使用中や直後はユニットが高温になるため、取り外しは冷えてから行う
- 正しく装着されていない状態では使用しない
安全に使うためにも、ユニットの付け替えは落ち着いて行うことが大切です。



続いて、使い勝手を左右するサイズ感や基本スペックをチェックします。
サイズ・重さ・スペックまとめ


ここでは、購入前に必ず確認しておきたいスペック情報を整理します。
設置しやすさや扱いやすさをイメージしながらチェックしてみてください。
本体サイズ・重量


「イザまる」は、使用するユニットによって高さが変わります。
- 本体サイズ
- こんろ使用時:
- 約 幅216 × 奥行197 × 高さ120mm
- ストーブ使用時:
- 約 幅216 × 奥行197 × 高さ265mm
- こんろ使用時:
- 重量(カセットガス除く)
- こんろ使用時:約 1.4kg
- ストーブ使用時:約 1.9kg
卓上に置きやすいサイズ感で、持ち運びや収納もしやすい設計です。
主要スペック一覧
主な仕様を一覧でまとめると、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | イワタニ カセットフー こんろ&ストーブ「イザまる」 |
| 型番 | CB-IZ-1 |
| 使用燃料 | イワタニカセットガス |
| 火力(発熱量) | 約1.4kW(約1,200kcal/h) |
| ガス消費量 | 約104g/h |
| 連続燃焼時間 | 約2時間25分(強火連続使用時) |
| 点火方式 | 圧電点火方式 |
| 安全装置 | 不完全燃焼防止装置/立ち消え安全装置/転倒時消火装置/圧力感知安全装置 |
| 使用できる鍋の大きさ | こんろ使用時:鍋底直径20cmまで(11cm以上) ストーブ使用時:直径15cmまで |
| 暖房の目安 | 木造住宅:約4畳 コンクリート住宅:約5畳 |
| 生産国 | 日本 |






画像出典:Iwatani
スペックを見るうえで注目したいのは、火力(約1.4kW)と連続使用時間(約2時間25分)です。
一般的な家庭用ガスコンロ(2.5〜3.0kW前後)と比べると火力は控えめなため、強火で一気に仕上げる本格的な中華調理や大量調理には向きません。
一方で、
- ソロ〜少人数での鍋料理
- お湯を沸かす
- 簡単な炒め物や温め直し
といった用途であれば、火力不足を感じにくい範囲です。卓上で安全に使えることを考えると、出力は意図的に抑えられていると見ていいでしょう。
また、ストーブとして見た場合も同様で、部屋全体を暖めるメイン暖房ではなく、近くを暖めるスポット用途が前提です。
このあたりを理解したうえで使えば、「思っていたのと違う」というズレは起きにくくなります。



では次に、
この「イザまる」がどんな人に向いているのかを整理してみましょう。
イザまるはどんな人に向いている?


「イザまる」は万能ではありませんが、用途が合えば非常に使い勝手のいい1台です。
ここでは、どんな人・どんな使い方に向いているのかを整理します。
日常使いで活躍するケース


日常使いでは、コンパクトな調理と軽い暖房を求める人に向いています。
- ソロ〜2人程度での卓上調理
- 鍋料理や簡単な調理、湯沸かし
- 足元や手元を暖めたいときのスポット暖房
火力は家庭用ガスコンロより控えめなため、本格的な強火調理には不向きですが、
「さっと使える」「出し入れが楽」という点を重視する人には扱いやすい仕様です。
また、電源不要で設置場所を選ばないため、リビングや書斎などでも使いやすいのが特徴です。
備えとして選ばれる理由


「イザまる」が備えとして評価される理由は、調理と暖房を1台でまかなえる点にあります。
- 停電時でも使えるカセットガス式
- こんろとストーブを別々に用意する必要がない
- コンパクトで保管スペースを取りにくい
イザまるは、特別な防災用品として構える道具ではありません。
寒い日に停電が起きたときなど、「イザという時」にすぐ使える存在です。
卓上でお湯を沸かし、簡単な食事を用意しながら、
手元を暖めることもできる。
日常の延長で使えることが、備えとしての安心感につながります。



続いて、
購入前によくある疑問をQ&A形式で整理していきます。
イザまるを買う前に知っておきたいQ&A


購入前に気になりやすいポイントを、Q&A形式でまとめました。
「あとで後悔しないため」に、ここは一度チェックしておくのがおすすめです。
それでは最後に、ここまでの内容を踏まえて、イザまるがどんな人にとって“後悔しにくい選択”なのかを整理します。
まとめ|イワタニ「イザまる」は“切り替えて使える”実用モデル


イワタニ「イザまる」は、カセットコンロとカセットストーブを切り替えて使えるという、明確な個性を持った製品です。
万能さを求めるモデルではありませんが、用途が合えば後悔しにくい1台と言えます。
| イザまるのメリット | 知っておきたいデメリット |
|---|---|
| こんろとストーブを1台で使い分けられる 電源不要のカセットガス式で、停電時にも使える 卓上で扱いやすいコンパクト設計 普段使いしながら「イザという時」にも備えられる 安全装置が充実しており、室内使用を想定した設計 | 火力は家庭用ガスコンロより控えめ 暖房はスポット用途 こんろとストーブの同時使用は不可(付け替え式) |
こんな人なら、イザまるを選んで失敗しにくい
- ソロ〜少人数での卓上調理が中心
- 強い火力よりも「手軽さ・安全性」を重視したい
- 停電など、起こりうる非常時への備えも意識したい
- 防災専用品ではなく、日常でも使える道具を選びたい
一方で、
強火調理をしたい人や部屋全体を暖めたい人は、
カセットコンロやカセットガスストーブの専用品を選んだほうが満足度は高くなります。
「イザまる」は、
調理と暖房を“最低限・確実にこなす”ことを重視した実用モデル。
自分の使い方と照らし合わせたうえで選べば、納得感のある選択になるはずです。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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